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トヨタ「アルファード」9年目でも売れ続ける謎 モデル末期でも衰えない勢いと唯一無二の価値

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後席の居住性を重視Executive Loungeのインテリア(写真:トヨタ自動車)

背の高いミニバンの利点を活かし、大きく後ろへ席を移動できる2列目は、アメリカのセダンを延長したリムジンより天井の高さがあり、開放感を覚えさせる上質な空間をもたらした。そのうえで、アルファードに試乗して驚かされるのは、その背の高さを不安に思わせない操縦安定性の高さだ。高速道路で追い越し車線を疾走するアルファードを見かける背景に、そうした運転の醍醐味を味わわせる走行性能の高さがあるはずだ。

まとめれば、運転する人も、後席に乗せてもらう人も、もはやセダンの高級車を選ぶ意味を失わせる価値がアルファードに備わったのである。

2代目アルファードの登場と同時に設定されたヴェルファイア(写真:トヨタ自動車)

アルファードの2代目から、販売店系列の関係でアルファードVと名乗ったものをヴェルファイアと改名して販売されることになった。顔つきが両車で異なり、ヴェルファイアはよりいかつい造形だったが、現行アルファードがラジエターグリルを大型化して存在感を強めると、ヴェルファイアの姿を好んだ消費者もアルファードへ関心を高めた。また、トヨタの販売店系列の統一にあわせ、どちらの店でも両車の選択肢を残したが、ほぼアルファードに集約した販売状況になってきた。そのため昨今では、ヴェルファイアの車名が販売実績に現れにくくなったといえる。

高級セダンの存在意義すら失わせる圧倒的存在感

3代目アルファードのスタイリング(写真:トヨタ自動車)

4ドアの上級セダンであるクラウンは、前回のモデルチェンジで2018年には年間で5万台以上を売ったが、アルファードの半数以下の状況がその後は続いている。クラウンは、昨年モデルチェンジし、クロスオーバー車として新たな出発をしたが、発売間もなくであるため、昨年末時点では1万7767台に販売台数はとどまる。そしてレクサスLSは、その名を上位50位以内に見ることはなく、GSはすでに2020年に生産を終えている。

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【ミニバン×高級サルーンという新たな商品価値の提案】

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