職場の会議で、自分の思ったことが言えない。そして、誰かの意見にみんなが賛成すると、自分もそれに同調する意見を言ってしまい、頭の中でモヤモヤする。
こうしたストレスを抱える方はたくさんいます。あなたには、会議の席で自分の意に反する意見を口にした経験はないでしょうか。
自分の意見より周囲の期待に応えたい
もともと日本人は、自分の意見を言うことが苦手です。それは、日本人がこれまでに培ってきた文化に関係があります。西洋の文化が「人は、1人ひとりが独立した存在である」と考えるのに対し、日本の文化は「人は、人との関わり合いの中で存在する」と考えます。つまり、関係性を重んじる文化をずっと育ててきたのです。
そのため日本人は、無意識のうちにその場の空気感に合わせた発言をするトレーニングを積み続け、その方法で物事が円滑に進んできたことから、「場の空気を読むことが正解」と脳にインプットされているわけです。だからこそ、「出る杭は打たれる。人より出る杭になりたくない」という気持ちが働いて、人に同調する態度を示したくなってしまいます。
そして、自分の気持ちを我慢しているため、知らず知らずのうちに我慢がどんどん蓄積していくのです。また、自分の意見を主張せず、他人の意見に合わせてしまう背景には、自分の能力に対する不信、不安があります。
「自分の考えが周囲に認められるはずがない」と、不安ちゃんがささやくのです。
「こんなことを言ったら、変な人だと思われる」「自分の一言で場がしらけてしまうだろう」「バカにされる、笑われる」
不安ちゃんには、自分が他人からどう見られるのかに過剰に意識が向いてしまう傾向があります。しかも、自分の評価のハードルをどんどん自分で上げ、「そのレベルに達していない」と自分で自分にダメ出しをしているのです。
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