なぜ中古スマホのニーズが高まっているのか 世界最大の端末卸会社のキーマンを直撃

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――中古端末は日本でも注目され始めている。大手のインフラを借りて安価な通信サービスを提供する事業者(MVNO)の成長や、端末を他社で使えないようにする「SIMロック」の解除の義務化も控えている。海外から中古端末が日本に流れてくる可能性はあるか?

将来はありうると思う。SIMフリーになると端末をより簡単に使えるようになるからだ。ただ、注意しなければならないのは、MVNOや通信事業者が、どんな価格や料金プランを出せるかということ。たとえば、SIMフリーになってもプリペイド契約ができないといった制限があれば成長は鈍化する。

――2014年4月にIT関連製品の流通・販売やITサービスを提供するソフトバンクC&Sがブライトスターの傘下に加わった。

ソフトバンクC&Sは非常によく似たビジネスモデルの会社で、グローバルの営業においてブライトスターがその戦略の一部を担うことになる。モバイルのセキュリティソフトやクラウドサービスなどを顧客に提案できる。

スマホアクセサリーもブライトスターの販路を使って海外に広げていく。ソフトバンクと協力して、製品を作る中国の工場に対してバイイングパワーを効かせることで、日本にとっても大きなアドバンテージとなるだろう。ここはシナジーを出せるところだ。

拡大路線は今後も続く

コーエン氏は「拡大路線は継続する」と強調した

――海外でも日本のアクセサリー製品は人気なのか?

マーケットによって好まれるところがある。日本の製品は品質が高くてラインナップも幅広い。特にiPhoneのラインナップが非常に幅広い。当社は世界中の事業者にアクセサリーを提供しているが、iPhoneやiPadの製品はローカルで手に入れられないものもある。豪州やマレーシア、トルコ、スウェーデンといった国々では、多くの商品を手に入れることは難しい。そうしたマーケットのハイエンド製品として、日本のアクセサリーは非常にマッチしている。

――ブライトスターの今後の戦略は?

これまで端末業者と携帯事業者、小売店の3者と良好な関係を築いてビジネスをしてきた。これをしっかりと続けていく。今後も(事業を)地理的に拡大することは重要な戦略だ。毎年新しい国で新しいマーケットを拡大することがわれわれの社風でもあるので、拡大路線は継続すると思う。つねに次のトレンドが何かと予測しながら事業を進めていきたい。

(撮影:梅谷秀司)

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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