コロッケ100グラムの原価を「見える化」する理由 購買体制、発注・調達単価を最適化する方法

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何が課題なのか?(具材や工程による積算が不明で他社比較も困難)

・価格の内訳が不明であるため、何にいくらかかっているのか不明
・各社ごとに内容物や加工工程が異なるため、妥当性の評価が困難
・値上げ要請を受けた際にも、値上げ金額の妥当性が不明

具体的な解決策は、食材の原価構造(原材料、加工、保管、包装、物流、利幅等)を「見える化」することです。

製造原価と販売管理費に分ける。製造原価のうち原材料費(じゃがいも2.6円、ひき肉6.0円……)と分ける。

さらに加工費3.6円、保管費2.4円、包装費1.2円などと分ける。

販売管理費のうち配送費が2.6円。

これらを足し合わせて、コロッケ100グラムの原価は26.2円と計算できるとします。

コスト構造の把握によるメリット

コロッケに限らず、ほかの商品、サービスでも、そのコスト構造をできる限り細分化し詳細に把握することで、「品質に見合った価格になっているのか」などを検証することが可能です。また、他社からの見積もりに関しても、原価内訳の同一項目に関しては純粋な横比較が可能になり、見直し交渉において「どの項目をどの水準まで見直すべきなのか」が明確になります。

次回は、STEP6「最適な取引先候補の見つけ方」、STEP7「WIN-WINを実現する実践交渉テクニック」、STEP8「契約書のチェックポイント」について紹介します。

遠藤 昌矢 プロレド・パートナーズ 執行役員

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えんどう まさや / Masaya Endo

外資系コンサルティング会社Booz & Company(現在はPwCのStrategy&)にて9年間のコンサルティング経験、その後ITモバイルサービス大手のDeNAで4年間勤務した後に、株式会社プロレド・パートナーズへ参画。コンサルティングは、コスト削減領域のほか、製造、IT、流通、小売等を中心に、中期経営戦略の立案、アジア市場への参入戦略、新規事業立ち上げ、M&A支援、R&Dテーマ選定など幅広い経験を有する。京都大学理学部卒業、同大学大学院修了(細胞免疫学専攻)。

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