アプローチ③ 材工分離により「コストの最小単位」へ分解
各種工事を施工会社へ発注する際に、全部まとめて「一式:……円」と記載されているだけの見積もりがあります。その価格の妥当性を確認するため、まず人件費や資材/材料費などの費用の内訳を明らかにします。
外注工事や保守点検等の場合、「材工分離」により見積もりの内訳を見える化し、個別の資材購入や人件費の積算結果で総額を算出します。材料費は、資材や機器ごとに「単価」×「個数」で算出し、現場での作業費は、「1人当たりの所要時間」×「時給単価」×「人数」で計算できます。
また、見積もり取得の際には、発注者側から見積もり記載フォーマットを指定する方法が有効です。各社の見積もり比較が容易になり、どの費用内訳の何の前提が違うのかが一目瞭然となります。
外部調達したコロッケの原価構造を「見える化」
例えば、飲食チェーン店では、メインとなる食材は原料から自社栽培/調達に始まり、自社工場での加工や調理するなど内製が中心ですが、サイドメニュー関連はすでにできあがった商品を他社から調達することも多いでしょう。
コロッケ(冷凍食品)も外部調達が多い一例ですが、大手企業であっても、商品のグラム数や価格は正確に把握しているものの、その内容物や味に関しては、採用検討時に試食し確認した程度で済ませています。その後、改めて食材を見直すために他社へ見積もりを依頼する際も、実物サンプルを手渡して検討してもらうような属人的なやり方であることが少なくありません。
例えば、コロッケ100グラムの原価構造を見ていきます。
現場あるあるの事例は、以下のとおりです。
・新規業者へ見積もりを依頼する際も、現状のサンプル品を手渡して検討してもらう程度
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