人はなぜ「2つ目のお願い」聞き入れてしまうのか 「絶対にお勧め」はNG、正解は「友達が言ってた」

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「友達がいいって言ってたよ」というのが、最強の売り文句になるのです。

さらに、カリフォルニア大学の研究では、専門分野ほど自信満々に伝えないほうがいいということを証明しました。

料理評論家による①と②のレストランのレビューを見て、どちらのほうが影響されたかを調べました。

① 「ディナーを食べましたが、この店は最高だと自信を持って断言します」

② 「一度しか行っていないので断言はできませんが、今のところ、最高の店だと思います」

すると、②のほうが影響が大きかったのです。

つまり、あなたが信頼されているフィールドでは、「あえて断言しない」ほうが信頼されるということです。

自信があることほど、伝え方に気をつけることが大切です。

必死さが裏目に出る「一生に一度のお願い」

自分にとって重要なお願いをしたいとき、もしくは相手にとって難しそうなお願いをするとき、つい全力でお願いしたくなってしまうかもしれません。

でも、「一生に一度だから」と必死にお願いすればするほど、相手にプレッシャーがかかって逆効果になることもあります。

それを実証する実験があります。

スタンフォード大学で、難しいお願いに対してどう反応するかを調べた研究があります。

それは、「家の庭に安全運転をしようという看板を立てさせてほしい」とお願いするというもの。

まず、いきなり「お宅の庭に看板を立てさせてください」と依頼したところ、約17.6%の人しか承諾してくれませんでした。

ところが、本命のお願いをする前にたった1つの工程を踏むだけで、承諾の割合が劇的に変わったのです。

いったい何をしたのでしょう?

それは、本命のお願いをする2週間前に「安全運転のステッカーを車のフロントガラスに貼ってほしい」とお願いしたことです。

このお願いには、ほとんどの人は承諾してくれました。

そして2週間後、そのお願いをした人たちに「庭に安全運転をしようという看板を立てさせてほしい」と言ったところ、なんと4倍以上の76.0%の人が承諾してくれたといいます。

私たちは、一度決めたことはできるだけ貫き通したいという「一貫性の法則」を持っています。

この実験では「安全運転のステッカーを貼る」という小さな依頼を受けてしまったことで、大きな看板を立てることも承諾したのだと考えられます。

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