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人はなぜ「2つ目のお願い」聞き入れてしまうのか 「絶対にお勧め」はNG、正解は「友達が言ってた」

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  • 川上 徹也 コピーライター、湘南ストーリーブランディング研究所代表
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このように、まず小さなお願いをしてから段階的に大きなお願いをしていく手法を「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」と呼びます。

これと逆バージョンで、最初に断られるだろう大きなお願いをしてから本命のお願いをする「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」という手法もあります。

これは、社会心理学者のチャルディーニらの研究で実証されています。

まず、大学生にいきなり「非行少年のグループを動物園に連れて行ってほしい」とお願いしました。

すると大多数の学生(83%)は依頼を断り、承諾したのは2割以下でした。

そこで別の機会に、まず「今後2年間、非行少年のカウンセリングをボランティアでやってほしい」というお願いをしました。案の定、これは全員に断られます。

しかしそのあとすかさず「では非行少年のグループを動物園に連れて行ってくれないか」と言うと、なんと約半数の学生が承諾してくれたといいます。これは、ストレートに聞いた場合の3倍以上の割合です。 

このように、本当にお願いしたいことは、伝え方に工夫することで承諾してくれる確率が高まるのです。

「でも」「だって」はどんな場面でも嫌われる

自分の身の回りで問題が起きたとき、つい言い訳をしてしまうことがあるかもしれません。

ですが、言い訳はどんな場面でも嫌われる言葉です。

では自分が失敗をしてしまったとき、どのように振る舞うのが正解なのでしょうか。

ミシガン大学で、それを実証する研究が行われました。

会社の年次報告書(昨年度の業績不振の原因を説明したもの)を次の2種類用意し、227名の大学生に分けて読ませるというものです。

A  本年度における予想外の減収の理由は、主に、当社が昨年度に下した戦略的判断によるものである。(中略)また経営陣は国内外の要因から生じた不測の事態に対して準備が十分でなかった。

B  本年度の減収は、主に国内外における景気の予想外の悪化と、国際競争の激化によるものである。(中略)これらの予想外の状況は、連邦政府の法律が原因であり、当社が制御できない問題であった。

Aは減収の原因を自社の責任だと認める一方、Bでは外部環境のせいにしました。

すると、Aを読んだグループのほうが、その会社に好感を持つことがわかりました。

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【短所を長所と関連づけて訴え、プラスの効果を高める】

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