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ベッドで横になる妻の頭をなでながら、ふと数年前の出来事を思い出した。夫婦でたまたま臓器移植を扱ったテレビ番組を見ていたとき、妻が「(臓器移植を)私はしたいと思っている」とポロッと言った。
臓器移植は、「意思表示カード」などでの意思表示がない場合でも、家族の同意があれば可能だ。
「臓器を提供することで、妻の一部でも生きているというのが家族の救いにもなるかもしれない」と思い、医師から「救命はできない」と言われてからわずか2時間ほどで臓器提供を決めた。あまりにも早い決断に、「夫がパニックになっている。なだめに行かないと……」と主治医が駆けつけるほどだった。
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