ゼロコロナ緩和でも経済が回りそうにない中国 ファンキー末吉が見た中国広州・マカオでのドタバタ

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マカオの人口の7、8割が新型コロナウイルスに感染したとささやかれている。現に、2022年12月下旬の、マカオ市内は人通りも少なくガラガラだ(写真・ファンキー末吉)
国民の不満大爆発を受けてゼロコロナ政策を緩和した中国政府。それからまもなく1カ月経つが、中国国内の様子はどうなのか。中国を拠点に活動中の音楽家・ファンキー末吉氏は、ゼロコロナ緩和直後に北京を訪問し、その混乱を目の当たりにした(「一気に大緩和? 中国・ゼロコロナ政策撤廃の現実」)。今度は中国南部・広東省や「一国二制度」にあるマカオでの仕事の依頼を受けた。改革・開放以来の先進的な地域を訪れたファンキー末吉氏が見た、ゼロコロナ政策緩和の様子はいかに……。

 

中国国内でコロナが爆発的に流行しているらしい。

「らしい」と書いたのは、中国の国家衛生健康委員会は2022年12月25日午前、新型コロナウイルスの感染者数などの統計公表を取りやめたので、現状では正しい数字がわからないのだ。

2022年12月23日発のロイターによると、中国の新型コロナウイルス新規感染者数が今週、1日当たり3700万近くに達した可能性があるという。12月1~20日の間に、中国の人口の約18%に当たる約2億4800万が新型コロナに感染した可能性があるようだ。

あちこちで感染者が…

実際、中国に住んでいると周囲のほとんどの人が感染している様子がSNSで流れて来る。新型コロナ感染症の拡大が日本で始まったころには、日本ではせいぜい周囲の数人が感染したという程度の情報しかなかったが、中国では数が全然違う。私の周りでは半数近くの友人が感染していると思われる。

かく言う私は、感染爆発中の北京に行ってみごとに感染し、居住している寧夏回族自治区銀川に帰って来た。周りのバンド仲間は「ぜひ感染したい」と、私を囲んでの食事会まで催す勢いである。「遅かれ早かれ感染するんだったら、今感染して来年からのツアーには全員無敵状態となってから臨みたい」ということだ。

そりゃそうだ。今まで政府の決定により数々のライブが中止に追い込まれ、今、やっと自由にツアーが回れるようになった矢先に、メンバーの誰かがツアー中に感染してしまったらまた中止せざるをえない。

それにしてもコロナの感染力は凄まじいものがある。一緒に食事をした7人が全員、みごとに感染しているのだ。私は無症状に近く、喉の痛みと関節の痛みだけですんだが、メンバーの中には数日間高熱にうなされている者もいる。

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