バンライフ女子大生、自由な車上生活を選んだ訳 キャンピングカー生活を送りながら大学へ通う

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宮本さん
バンライフの魅力を語る宮本さん(東洋経済オンライン編集部撮影)

「一方、バンライフであれば、都会の生活に疲れたときに、山の上や海の前にクルマを停めて、夜に車中泊をしながら、自然の音や自分の声に耳を傾けることできる。自分に素直になれる時間が持てるんです」

宮本さんは、今後、キャンピングカーを基軸とした活動を行うことで、「(日本でまだあまり馴染みのない)バンライフという生き方を広めていきたい」という。

2023年3月に大学を卒業予定の宮本さんは、就職活動を辞めた。「自分で会社を起業したい」と語る。今、考えているのは、コロナ禍の入国規制などが緩和され、急増している訪日外国人向けに、キャンピングカーを使ったツアー会社だ。日本の美しい景観や歴史ある建物などを多くの外国人にも伝えたいという。また、将来的には、キャンピングカーを自作した経験を活かし、キャンピングカーのデザイン会社もやってみたいという。いつかはオリジナルのキャンピングカーを作り、販売することも夢見る。

これから社会に出るバンライフ女子大生にエールを

宮本さん
愛車の日産キャラバンと宮本さん(東洋経済オンライン編集部撮影)
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これから社会へ羽ばたこうとしている宮本さんの今後が楽しみだ。今まで学校生活で得た知識はもちろん、バンライフを通して得た気づきや、車中泊やキャンピングカー自作の経験などを活かし、どう生き、どのように成長していくのだろうか。どんな生き方をするにしろ、人生には苦難を乗り越えなければならないときもある。とくにバンライフの根幹にもある「自由な生き方」や「自分らしく生きる」ことには、「普通の生き方」ほど楽でないことも多いだろう。そんな人生を選んだ宮本さんをはじめ、「挑戦するすべての若者たち」にエールを送りたい。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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