あれから4年「何もしない」を職業にした39歳の現在 依頼は多いと今も月100件以上、そして今後は…?
ツイッターでは“届出は郵送でもできるのでは”、という声もあったそうだが、記載に不備があった場合を考えると直接提出すればその場で対応できる。家族や友人など普段から関係のある人には、気を遣って頼みづらい部分もあったのだろう。このほか、11月には「一緒に歩いてほしい」という依頼も。
「天職」と答えた森本さん
「東京駅周辺を適当に、とくに会話もなく一緒に歩きました。解散後に知ったのですが、依頼者は末期ガンで、すべてを忘れて投げ出すかのように、ただただまた歩きたかったんだそう。久しぶりに自分の足でたくさん歩けてうれしかった、散歩の楽しさを思い出せたとのことで何よりでした」
森本さんは依頼内容をツイッターに上げているが、必ず依頼者の許可を得ている。だが最近はフォロワーの増加もあり、ツイッター上では投稿に対して賛否の声も大きくなっている。
「このサービスが人のためになっているのかわかりませんが、助かった、救われたと言っている人はいて、それはよかったとは思います。ただ、僕としては楽しいからやっているので、そこに意義を感じている訳ではありません」
4年経った今もこの活動の楽しさは変わらないという。この仕事が天職かと尋ねると「そうですね」と答えた森本さん。この先もまだ続けていくのだろうか。
「将来のことを考えると、どうしても不安要素は出てくるので、続けるかどうかも含めて、今後のことは考えないようにしています。とりあえず、来た依頼を淡々とこなしていくだけです。夢や目標などビジョンを描いてしまうと、すごくつまらなそうなので。今までの流れも、自分でもびっくりするような想定外のことが起きて現在に至る。それが楽しくてしょうがないんです」
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