ごみの無法地帯「新宿二丁目」を変えた男性の闘い 洗濯機が不法投棄、山積みになったごみ…

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アクアの社員の皆さん(筆者撮影)

さらに、Twitterを見て活動に共感した人たちが友人を誘ってグループで参加する動きが出始めた。このような動きが今後も続いていくとみられ、多くの人々が参加する取り組みに発展していく可能性を秘めている。

友人同士で参加した皆さん(筆者撮影)

地域づくりへの参加のススメ

現在、地域が抱える課題は山積しており、その解決を行政に期待するケースが多い。しかし、すべての住民ニーズに行政が応えることは難しい。住民自らが対応できる部分を担いながら、それでは汲めない部分について行政に協力を求めて地域を運営していくようになってきている。

新宿二丁目の美化活動は、その手本である。行政との協力のうえに対策が施され、さらにそれが発展していき、民間事業者や多くの主体が関わる大きな取り組みになっていった。

このような成功の背後には、現在も毎朝出社前に部下の中根氏とともに新宿二丁目界隈のごみ拾いや排出状況を確認し、ルールを守らない排出者が特定できると、美化の協力を呼び掛け続けている二村氏の影の努力がある。

出社前にごみの排出状況を確認する二村氏(筆者撮影)

少子高齢化や人口減少が進む中、読者の皆さんが住んでいる地域にもさまざまな課題が存在している。ここで提案だが、その課題の解決に皆さんご自身が踏み込んでみてはいかがだろうか。

思いを持って行動し続ければ、やがてそれが大きなムーブメントになっていき、地域のあり方を変えていくような流れに発展していくかもしれない。そのような地域で暮らすことが、何よりの幸せになるのではないだろうか。

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藤井 誠一郎 立教大学コミュニティ福祉学部准教授

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ふじい せいいちろう / Seiichiro Fujii

1970年生まれ。同志社大学大学院総合政策科学研究科博士後期課程修了。博士(政策科学)。同志社大学総合政策科学研究科嘱託講師、大東文化大学法学部准教授などを経て現職。専門は地方自治、行政学、行政苦情救済。

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