コロナ禍やウクライナ先頭が引き起こした世界的不安を解消できるのか。「2023年大予測」特集の政治・経済パートから抜粋。
2022年になってミサイルを連発
2022年12月初旬までに76回ミサイルを発射した北朝鮮。「アメリカに対抗し、国を守るために核戦力を発展・強化する」との大義名分の下、核戦力の開発のペースを一気に速めている。
2020年に8回、2021年に6回だったことと比べると、2022年の発射ペースの速さは突出している。しかも、2022年10月には日本付近に到達するIRBM(中距離弾道ミサイル)も発射。11月18日には金正恩総書記が娘を連れて発射場を視察し、ICBM(大陸間弾道ミサイル)の開発状況を誇示した。
北朝鮮は従来、長期間にわたる工程表に沿って発射しており、ことさら米韓の動きを意識して発射しているのではなかった。だが、トランプ前米大統領時代の2018年に初の首脳会談を行うなど米朝関係の雪解けムードが醸成されると、同年のミサイルの発射回数はゼロとなった。
しかし2回目の首脳会談が物別れとなった2019年には25回と発射を再開した。ただ、ICBM発射と核実験については引き続き手控えるという姿勢を保ってきた。
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