先が見えない時代にこそ、古典が生きるヒントになる。
コロナ禍やウクライナ戦争はいまだ収束の兆しを見せず、世界は混迷のままに2023年を迎えようとしている。危機の時代に読み解くべき古典を、『座右の古典』などの著書がある京都大学の鎌田浩毅名誉教授が8つのテーマ別に一挙紹介する。(編集協力:仲宇佐ゆり)
1. パンデミック・災害・環境問題
『沈黙の春』レイチェル・カーソン 著/青樹簗一 訳/新潮文庫
人体に取り込まれた残留農薬は、いずれ人間の健康をむしばんでゆく。地道な生態学の研究からその危険性に気づき、数多くの科学データを集めて立証した古典。
題名には「本来は生きものが萌え立つ春が農薬などの化学物質によって死んでしまい沈黙の春になった」という意味が込められている。世界各国で地球環境と自然保護を考えるきっかけを与え、生態系と自然保護を考える重要なテキストとして現在でも広く読まれている。SDGs(持続可能な開発目標)推進には必携の名著。
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