哲学にどう入門するか? これは、哲学が始まって以来、絶えず問われてきたことである。そのため、プラトンやアリストテレスは学校をつくって、青年を教育した。今日では、そうした「哲学の学校」はないので、自分で本を読むほかない。ところが哲学を学ぶために本を読むといっても、これがなかなか難しい。
哲学者の学説や考えを手っ取り早く知りたいとき、多くの人は解説書や入門書を読むだろう。これを「知識のための読書」と呼ぶことにしよう。多忙な現代人にはこのやり方は重要だ。
ところが、この手の知識をどんなに集めても、自分で「哲学する」とき、あまり使えない。人前で知識をひけらかすのではなく、自分で考えるときは、やはり哲学者の著作を読む必要がある。
大部の本は避けたほうがいい
こうして、どこかの時点で哲学者の著作を読まざるをえなくなる。しかし、解説書や入門書とは違って、原典はすらすらと読むことができない。大抵は数ページで断念してしまう。古典といわれる著作はほとんどそうである。
これは、使われている言葉や、説明されることの背景が、十分理解できないからだ。それでも、少しずつ読んでいくと、哲学者の発想や言葉遣いがわかってくる。こうなると、自分の体験と本の内容がシンクロし、読むのが楽しくなるはずだ。
ただ、やみくもに読めばいいというわけではないので、無理のない方法をお伝えしたい。
何より入門者の鉄則として、あまりに大部の本は避けたほうがいい。例えばプラトンだったら『国家』とか、アリストテレスなら『形而上学』などが紹介されることがあるが、これらはビギナーには荷が重い。ということで、ページ数が少ない本で、基本的な考えが理解できるものに限って紹介する。






















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