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「マキアヴェリ的君主」が今の日本には必要だ 冨山和彦が「君主論」に見る組織経営の神髄

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リーダーに善意があるからといって国が繁栄するとは限らない。マキアヴェリの『君主論』は危機の局面の統治論と言える。

経営共創基盤グループ 会長 冨山和彦氏とマキアヴェリ『君主論』書影
冨山和彦(とやま・かずひこ)/経営共創基盤(IGPI)グループ 会長。1960年生まれ。東京大学法学部卒業、米スタンフォード大学経営学修士(MBA)、司法試験合格。2003年産業再生機構設立に参画しCOOに。カネボウ、ダイエー、JALなどの企業再生に関わる。機構解散後、IGPIを設立。『シン・君主論』(共著)など著書多数(撮影:尾形文繁)

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マキアヴェリの『君主論』を初めて読んだのは、約30年前に米スタンフォード大学のMBAコースに留学していたとき。薄いこともあり授業の副読本として手に取ったが、面白くてすぐに読み切った。2003年に産業再生機構のCOOに就任した際も、改めて読み直した。

『君主論』はイタリア・フィレンツェ共和国のニッコロ・マキアヴェリ(1469〜1527年)による著作。こういう統治をしたら結果はこうなる、という事例集として読み、今見ても実際の組織経営での「あるある」が満載だ。

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