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低空飛行「岸田政権」の大逆転シナリオはあるか 右派勢力と野党共闘の衰退で激変する政界地図

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コロナ禍やウクライナ先頭が引き起こした世界的不安を解消できるのか。「2023年大予測」特集の政治・経済パートから抜粋。

並んで立つ岸田首相と公明党の山口代表
公明党が自民党との連立を続けるのは、野党とは組めないからだ(写真:時事)

特集「2023大予測|政治・経済編」の他の記事を読む

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終わらない統一教会問題

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安倍晋三元首相が銃撃死した夏以降、岸田文雄首相は、下げ止まらない政権支持率をどうにかしてせき止めようともがき続けている。

支持率下落の最大の要因は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題への対応が後手に回ったことだ。岸田首相は明らかに読み違えた。「この話は時間が経てば鎮まる」と高をくくっていたのではないか。実は私自身も読み違えた。統一教会問題は1980年代から1990年代にかけても大きく報道されており、今回も時が経てば騒ぎは収まると考えていた。

ところが予想は外れた。国民の関心は薄れず、自由民主党を支持してきた保守層までもが統一教会と自民の癒着ぶりにあきれている。

宗教2世の方々が被害を告白し始めたことも大きい。岸田首相が自ら当事者たちにヒアリングをし、被害者救済新法が今国会で成立することとなった。

新法では、教団への寄付をめぐって立憲民主党と日本維新の会が、マインドコントロール下での勧誘行為を確実に規制できるよう「配慮義務」ではなく「禁止規定」として明記するよう求めた。

だが、どういう状態がマインドコントロール下といえるのかを第三者が判断するのは難しい。結果的に、配慮義務が守られずに個人の権利保護に著しい支障が生じていると認められる場合に「勧告」や「法人名公表」を行う形へと法案を修正することで与野党が合意した。

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