「意識高い系うつ病経験者」が今絶対やらないこと 疲れた社会人が目指すべきは「心ミニマリスト」

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(写真はイメージです:ペイレスイメージズ1/PIXTA)

日本をはじめ多くの国で急増しているうつ病患者数。「自分は大丈夫」と思っていても、日々の疲労やストレスが蓄積されて突如発症してしまうのが、うつ病の怖さです。

うつ病で20代全部詰んでたボクが回復するまでにやったこと』(サンクチュアリ出版)の著者である僕も、かつては大学在学中に意気揚々とベンチャー企業に就職した「意識高い系」。うつ病を発症して9年目の今、メンタルを安定させるために「あえて意識を低く保つ」ことを心がけています。

「意識高い」と「無理しすぎる」は紙一重

バイトとゲーム漬けの大学生活を送っていたボクが「意識高い系」にキャラ変したのは、親に勧められて行った海外留学がきっかけ。

目的を持って勉強に励むまわりの大人たちに刺激を受け、帰国後の就活では説明会100社、インターン20社に参加。その中で出会ったベンチャー企業に運命を感じ、大学を休学して正社員として就職しました。ホリエモンやサイバーエージェントの藤田さんに憧れ、彼らより睡眠をとってはダメだと思って1日15時間働きました。

でも、成果が出なかった。心身はすり減り、明らかに無理をしていたのに、「もっと頑張ればきっと成果が出て、先輩たちに認めてもらえる」と思い込んでいた当時のボク。「お前のせいで売り上げが減った」と責められたことが引き金となり、入社5カ月でうつ病を発症しました。

以来、回復と再発を何度も繰り返して9年目。ほぼうつ病の20代を経て、現在30歳です。まさか自分がうつに苦しめられるなんて思ってもみなかったけれど、今の時代、誰もがうつ病予備軍といっていい。とくに昔のボクのように意識高く頑張りすぎている人は要注意です。

次ページ「朝型=えらい」の呪縛が心を消耗させる
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