約1年かけて練り上げた「ゴルフ業界再生への道筋」として、ゴルフ場、練習場、用品業界、ティーチング(指導)のそれぞれの市場の現状と未来予測をはじき出し、その上で何をやっていくかを提言している。その方針に沿った具体的な方策のひとつが発表された。栃木の太平洋クラブ益子コースと、兵庫の東条の森カントリークラブに6月1日に開校する「PGAゴルフアカデミー」の設立である。
アカデミーでは何が行われるのか?
アカデミーとは、スポーツ界でよく使われるが、専門の養成機関や学校といった意味合いがある。テニスの錦織圭選手の活躍をきっかけに話題となった米国の「IMGアカデミー」も平たく言えば「プロテニスプレーヤー養成所」。実はゴルフにも「IMGアカデミー」もあり、米女子ツアーで活躍する宮里美香選手らが卒業生だ。
アカデミーを冠するゴルフのレッスンスクールは、日本にもたくさんある。これを日本プロゴルフ協会がやろうというもので、ここではゴルフ場を使っての一般ゴルファーへのレッスン、日本プロゴルフ協会に所属するティーチングプロの再教育や、支配人業やクラブ販売などステップアップしたセカンドキャリアのための講習などを行っていくという。
当初は全国2カ所しか設けないが、今後は練習場やゴルフ場にもこうしたPGAアカデミーをつくり、ゴルフの情報発信やレッスンの向上などを目指して、新しくゴルフを始める人を迎え入れる。それがゴルフ業界活性化につながるという図式だ。
この中で注目すべきなのは「PGAゴルフメソッド」と呼ぶレッスン基準の明確化である。簡単に言えば、日本プロゴルフ協会のティーチングプロは、日本全国で同じ「ゴルフの基本」を教えよう話だ。引っ越しや転勤などで、レッスンを受けている場所や人が変わると、教えてもらうことも違ってくるのは、まずいという訳だ。
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