「日本企業の強さは現場力にある」という視点から、現場力を鍛える仕組みをわかりやすく読み解いた1冊で、「私の職場でも応用できるヒントを見つけた」「現場で働くことが楽しくなった」などの声が、読者から多数届いています。
今回から2回にわたって、『現場論』の中でケースとして紹介した、住宅金融支援機構の宍戸信哉理事長との対談を掲載します。
全期間固定金利の住宅ローン「フラット35」で有名な住宅金融支援機構の現場力、その強さの秘訣を探ります。
契約職員からの「辞めるのを止めます」メール!?
遠藤:住宅金融支援機構といえば、一般の読者にとっては「フラット35」が有名ですね。「旧住宅金融公庫の業務」を引き継ぎ、2007年に新たに発足した独立行政法人です。
宍戸:おかげさまで、「フラット35」の契約者数は65万人を超えました。
遠藤:「現場力がテーマの対談で、なぜ独立行政法人の理事長?」と首をひねる人もいるかもしれませんが、よく現場力の話をすると「それはトヨタのような会社だからできる話で、ウチでは無理です」という人が必ずいるのです。だからこそ、独法という政府系組織である「住宅金融支援機構」の事例を紹介したいと思いました。
宍戸:ありがとうございます。2011年に、初めての生え抜きの理事長として就任して以来、現場主導のカイゼン運動に取り組んできたので、うれしいかぎりです。
遠藤:たとえば、私が話を伺って印象的だったのは、現場の職員から直接、理事長宛てに届く「実名メール」です。そこに現場力を高めるヒントがあるように思います。
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