スクープ!鴻海がシャープに出資提案へ 破談から2年、救済に再び名乗り
台湾・鴻海精密工業(ホンハイ)のテリー・ゴウ(郭台銘)董事長は経営再建中のシャープに対し、出資をともなう経営支援を提案する意向を、週刊東洋経済の取材の中で明らかにした。早ければ3月中にもシャープと主力取引行(三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行)に、意向を伝える見通し。
ホンハイはEMS(電子機器受託製造サービス)の世界最大手として知られる。スマートフォン最大手のアップルや、中国・小米科技(シャオミー)などを大口顧客として抱えており、スマートフォン、タブレット、通信機器、ゲーム機など多種多様なコンピュータ関連製品に強みを持つ。2013年12月期の売上高は日本円換算で13.2兆円におよび、ソニー(8兆円)を優に上回る。
前回は、なぜ破談となったのか
シャープが前回経営危機に陥っていた2012年にも、ホンハイは支援を表明している。12年3月にはシャープと資本業務提携契約を結び、シャープ本体に9.9%出資することで合意していた。
だが出資額の算出基準となる適正株価についての考え方をはじめ、両社は折り合うことができず、提携交渉は前進しなかった。
ゴウ董事長は同7月に、シャープの経営の重荷となっていた大型液晶パネル工場(大阪府堺市)に個人で660億円を出資し合弁化したものの、シャープ本体への出資は取り決めた期限までに実現しなかった。
提携契約期間は3年で、この3月下旬に期限を迎えるが、両社の協議により更新することが可能という。
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