「趣味のモノを捨てられない」その意外な深層心理 「好きで大事だから」だけではない保存する理由
そうはいっても、誰でも自分の趣味の領域に口を出してほしくはないもの。そういう時には、1点ずつ内容を聞きながら、細かくグルーピングをすることが効果的です。
とあるアイドルグルーブを応援している方の自宅を片づけた際、大量のDVDや雑誌、ライブグッズが保管されていました。「手放せるものは手放しましょう」とアドバイスしても、「どれも大切だから触らないでほしい」となかなか手をつけてもらえません。
コレクションに濃淡をつける
趣味のアイテムの片づけは、「捨てること」を前提に取り組むと挫折します。「より大切なモノを選び、安全な保管場所を優先的に割り当てる」という本人の意志を尊重しつつ仕分けする必要があり、通常の片づけより時間と根気を要します。
そのためにじっくり話を聞くと、どうやらアイドルグッズの中でも、思い入れに濃淡があることがわかってきました。
「出演番組を録画したDVDや、特典のないCDはデータ化しても構わない」「イシャツはライブの度に着るが、缶バッチとストラップは保存用なので、手の属きにくい場所に保管してもよい」「雑誌はアイドルが出ているページだけ切り取ればよい」「この本はレア度が高いが、あまり気に入っていないので友人に譲ってもよい」。
「要・不要」を勝手に判断せず、本人の価値観に耳を傾けながら、グルーピングしてあげることで、「人に売る・譲る」など自らモノの数を適正化する意欲が湧いてきます。
あなたがパートナーのコレクションに詳しくなければ、同じ趣味を持つ友人を家に呼んで協力してもらうのも手です。「君にはフィギュアのよさは到底わからないだろうね。どれも甲乙つけがたい魅力があるんだよ」とパートナーに対しては虚勢を張っている人も、コレクションのよさがわかるマニアの前では態度を変えるはず。
「部屋のスペースにコレクションが収まるように、仕分けを手伝ってもらえませんか?」と頼んでみれば、友人も優先順位決めに協力してくれるはずですし、欲しいモノがあればその場で引き取ってもらえることもあるので、処分の手間も省けます。
そうやって、 「どうやって捨てる」ではなく「どうやって残すか」を問いかけながら、パートナーにモノを仕分けてもらえばいいのです。
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