46歳未経験でラーメン店を開いた女性の挑戦 「できないことなんてない」を実現する"聞く力"
今の若い世代は自分の好きなことを探求するのが上手ですよね。調べるのも上手だし、SNSを通じていろいろなことを知っている。私なんて自分の行動範囲のことしか知らないから、うらやましいなと思います。
だからこそ、もったいないと思うこともあるんです。たくさんのことを知っているんだから挑戦したらいいのにって。ネイルが好きなら自分でもやってみたらええやんって思うけど、それはまた違うみたい。
でも、好きなことの延長線上に何か素敵なものがある気がするんです。ちょっとしたことでも挑戦すれば「自分ってこういうのが好きだったんだ」って発見もある。
毎日楽しいものを見つけて、たまに新しいことをやってみる。そういう毎日のちょっとした積み重ねができるといいんじゃないかな。
「元気でいなさい。いつも笑っていなさい」
京都は昔からあるものを引き継いで、大切にする場所です。人生もまた、継続しないと何も見えてこないように思います。
私が子どもの頃から大事にしているのは、「元気でいなさい。いつも笑っていなさい」という親の言葉。
だから疲れたときは一旦諦めて、ちょっと休む。自分の心を強くするために、弱っている部分を吐き出して、元気を取り戻したらまた頑張る。その繰り返しでやってきました。
無理して頑張っちゃうこともありますけど、「なんか笑えないな」と思ったら一度離れてリセットすることを心掛けています。
そうやって50年生きて学んだのは、周りにいる人たちは自分の鏡だということ。元気な人の周りにいると元気になるじゃないですか。自分が笑顔でいれば、周りも笑顔になるんですよ。
一方で、物静かな人のそばにいると落ち着く人もいますよね。心地良さは人それぞれ違うから、最後はやっぱり「自分らしく生きる」ことが大切なんだと思います。
私は仕事が好きだけど、誰もが絶対に仕事をしなければいけないとは思わない。それは結婚や出産もそう。
型にはまることはしなくていいから、周りからどう言われたとしても、自分らしく生きて、自分がやりたいことを貫く。とにかく若い人には自分らしく生きる方法を見つけてほしいです。
私がこれからやりたいのは、むらじを長く続けること。
京都は時代に合わせてちょっとした変化があっても、根本は同じ。大きく変わらない環境で仕事ができるのは、恵まれているなと思います。
うちのラーメンもその都度変化はするでしょうけど、コンセプトそのものは変えません。
長く続く京都という土地で、むらじも一緒にできるだけ長く続けたい。それがこれからの私の大きな挑戦です。
京都府出身。1970年に寿司屋の娘として生まれ、京都文教短期大学卒業後、ウエディング会社に1年半勤める。22歳で結婚して専業主婦に。2人の子育てを経て、31歳でママ友の紹介で飲食店の立ち上げに携わる。十数店の立ち上げを経験した後、2015年ラーメン店『麺処むらじ』を京都の祇園にオープン
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取材・文・編集・撮影/天野夏海(写真は一部先方より提供)
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