46歳未経験でラーメン店を開いた女性の挑戦 「できないことなんてない」を実現する"聞く力"
京都祇園の表通りから一本入った小道に、ひっそりとのれんが出ている。
小料理屋のようなたたずまいのお店の正体は、なんとラーメン屋。
店主の連(むらじ)恭子さんは「女性が喜ぶラーメン店をやりたい」と、46歳の時に『祇園麵処むらじ』を立ち上げた。
ラーメン業界では、多数の店舗がしのぎを削る。働く人も顧客も、その多くは男性だ。
一方、連さんのラーメン店での経験はゼロ。それでも人気のラーメン店として、むらじは女性客の心をがっしりとつかんでいる。
「できないことなんてないんですよ」と朗らかに笑う連さん。その言葉の背景を聞いた。
ずっと変わらない京都で、長く続くお店がやりたかった
『むらじ』のコンセプトは「女性が喜ぶラーメン店」です。
体に優しくて、女性がスープを飲み干せるラーメンを作りたい。そんな思いでお店を始めて、濃厚だけどあっさりした、ポタージュのような口当たりの良いスープにこだわっています。
お店の空間づくりにも女性の観点を取り入れていますし、女性が一人でも入りやすいように、スタッフの7〜8割も女性です。女性店主だからできるおもてなしをして、心と体を休めてほしいと思っています。