日本の大人が「子どもより勉強しない」心的4要因 日本人が「リスキリング」にイマイチ消極的な訳
1:「職がなくなる」という危機感があるか
後藤:西岡さんの書かれた『東大独学』、読ませていただきました。学生だけでなく、むしろビジネスパーソンこそ読んで、リスキリングに活かしてほしいと感じました。
西岡:ありがとうございます。僕もそういうつもりで書いたので、とても嬉しいです。
でも、日本人は大学受験まではとてもよく勉強するけれど、大人になるととたんに勉強しなくなると聞きます。リスキリングはまだまだあまり浸透していない印象を受けます。
後藤:そもそも、欧米でリスキリングが注目されたのには、AIやロボティクスによってなくなる仕事から、新しい成長産業の仕事に就けるようにするという大前提、つまり労働移動があります。
日本では、まだ自分たちの仕事がなくなっていくという実感を持つ機会がありません。しかしシンガポール、アメリカ、スウェーデン、デンマークなどでは、行政サービスも含めて自動化されています。
そして、デジタル化の進行とともに技術的失業が起きてしまった。ですから、「学びたい」「学びたくない」という余地はないというのが本当のところです。


















