とくに、前回の記事(「1人で始め、従業員は増やさない」起業を勧める訳」)でも書いたように、役員経験も独立する際に大きく役に立ちます。なぜなら役員になるということは、社員に給与を支払う責任や、社員の家族や生活を守る責任など、会社の経営の一翼を担う立場になることだからです。
まずは会社員の経験を
私は現在、山梨学院大学で「実践キャリア論」という授業を実施していますが、その受講生から就職をせず最初から独立起業したいという声を聞くようになりました。
かつてはまず就職し、その就職先で会社員生活を終えるか、もしくは転職という選択肢しかなかったのですが、最近では10代後半から20代前半の世代でも、就職を経験せずに最初から起業して独立するというスタイルが選ばれる流れが出てきました。
しかしながら、会社を興して自分で回していくということは、並大抵のことではありません。ですから、社会人としてまずは就職、転職と会社員を経験し、最低でも3〜5年程度の実務経験を積み重ねることをおすすめしています。
その実務経験値をベースに独立すれば、独立した際の成功するための下支えにつながっていきます。
10代後半から20代前半の若い世代が、最初から就職せずに独立起業することを頭ごなしに否定するつもりはありません。しかし、独立した後に経営を長く続けていくためには、企業規模は問わず会社での社会人として勤務する経験値があるに越したことはありません。
このように「就職→転職→独立」というステップで独立したほうが、独立後に会社を継続させていくための基本スキルを身につける意味でも、持続可能かつ理想的なキャリアの描き方なのです。
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