予約サイト作成サービス「MOSH」誕生の深い経緯 海外旅で触れた個人間取引にネットの本質を見た

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── 今後の展望として、やりたいことはありますか。

籔:ベースとしては、みなさんに認識してもらって事業を広げていきたいということなんですが、最近、チームでもモッシュを使いやすくするような仕組みをリリースをしまして。団体などでやってる方々が、自分のブランドをもっと活かしながら活動しやすくなるような仕組みを導入したんです。

個人で事務所的な活動ができる仕組みを導入

── それはどういったものでしょう。イメージとしてはクリエイターや事業者単体で使用するものかなと感じていましたが。

籔:例えば、今吉本興業さんのタレントさんに使ってもらっているんですが、自分で営業に行くとしますよね。その売り上げの一部、事務所の取り分がちゃんと事務所に入る、というような仕掛けを作っています。

── ギャラの分配を透明化したんですね。

籔:そうですね、これまでは事務所という大元のハコがあって、売上やサイトの管理も全部事務所が行う、という形が一般的でした。導入後は、芸人さんが自分のページやサイトを自由に作って、クリエイターさんなら商品を作って、ちゃんとした割合で事務所にも売り上げが入り、芸人さんやクリエイターさんにもしっかり入ってくるという仕組みができました。

── モッシュの仕組みを通すことで、作業も分割できて、自由度も増すんですね。

籔:これは事務所的な活動を、個人でもできるという仕組みなんです。例えばライターさんだったら、自分が執筆するだけでなく、ライティングを周りの人に依頼して、その売上をシェアする、またはお客さんを紹介する、書き方を教えるなど、いろんな形でチームを作ることができます。

今までは雇用するって結構大変だったと思うのですが、もっとラフに、ギルド的な形で収益を分配できる仕組みを『mosh for team』として展開しているので、これの認知度を上げていきたいと思っています。

── とても魅力的で便利な仕組みだと思います。では最後に、 LEON.JPのテーマでもある、籔さんにとっての「カッコいい大人」とは、どんな人か伺っていいですか?

籔:哲学のある人。自分の信じている哲学みたいなものがあって、そこに対して自信がある人が1番カッコいいなと思っています。周りの意見や世間体、そういった「声」はアイデアの一部ぐらいに捉えて、自分自身の経験や、やりたいことに集中できる人、熱中してる人たちは凄くカッコいい。そういう状態をいかに作り続けられるかを、人生としてはめちゃくちゃ意識しています。

(写真/トヨダリョウ スタイリング/小野塚雅之 
ヘアメイク/勝間亮平 文/安岡将文 取材協力/漆畑慶)

(写真:トヨダリョウ)
● 籔 和弥
福井県出身。学生時代に家庭教師のマッチングサービスを始める。2014年、Retty株式会社に入社。Rettyアプリのリーダーなどをを担当し、2017年に退職。その後、企業準備も兼ねてアジア・インド・アフリカなど世界一周を行い、現在のMOSHを着想し創業。
 
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