予約サイト作成サービス「MOSH」誕生の深い経緯 海外旅で触れた個人間取引にネットの本質を見た
先が読めない時代にありながら、新しいビジネスで世の中を前向きに動かそうとしている若き起業家たち。次世代を担う彼らは、どんな過去を経て今に至り、新しい未来を描くのか?
今回はサービスのネット販売を後押しする、MOSH(モッシュ)株式会社代表取締役・籔 和弥さんにお話を伺いました。
大学生の時に家庭教師と生徒をマッチングするサイトを作りました
── まず最初に、モッシュで提供されている事業内容を教えていただけますか。
籔:自分の技術や知識、経験などを、オンラインやネットで簡単に売れる仕組みをサービスとして提供しています。自分でネットショップが作れる「BASE」というサービスがありますよね。その「サービス業版」だと言えばわかりやすいかもしれません。現在200職種以上のクリエイターの方に使っていただいているんですが、例えば、フリーの美容師さんがSNSで集客をしているとしますよね。その方が登録してくださったら、スマホで予約受付をし、事前決済から顧客の管理までを1本化できます。
── 受付から決済までできるんですか。それはありがたいですね。
籔:今までだと決済については色んなツール使わないといけなかったんです。でもモッシュを使えば、決済の設定や予約の受付もスムーズにできます。その辺は技術的なリテラシーが高くなくても使っていただけるようなサイトになっています。
── 籔さんはどんな幼少期を過ごしましたか? 起業される方は子供の頃からちょっと人と違う育ち方をしている印象があるんですが。
籔:福井県の三国町という、海と自然に囲まれた町で育ちましたので、幼少期は外を駆け回って遊んでました。父親がメガネのデザイナーをしていたので、「自分でやる」という仕事の仕方は僕としたら一般的で、“普通”の基準が人と少し違ってたのかもな、という気はします。
中学生の時のアメリカ旅行がきっかけで、海外に凄く興味を持ちました。ニューヨークのストリートでダンスをしている人たちを見て憧れ、それからブレイクダンスを始めたんですが、そもそも周囲の人がやってないことをやりたいという思いが強く、好奇心は旺盛だったと思います。ダンスを通して、自分自身のアイデンティティみたいなものを表現してたっていうのもあるかな。大学生までダンスは続けていて、全国の学生のダンス大会で、団体・個人合わせて日本一にもなりました。