ぱっと見ジミな「ねぎフェス」に見た意外な可能性 星野リゾートが那須で手がけることの意味

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刈り終わった田んぼでシェフに扮したホテルスタッフがネギを焼く。品種は「一翡太」(写真:筆者撮影)

日本全国、フードフェスが人気だ。肉フェスに始まり、からあげフェス、ラーメンフェス、餃子フェス。やきいもフェスにサンマフェス。いまやヴィーガン向けのベジフェスまである。

それもこれも2014年に開催された「肉フェス」が、肉に特化したフードエンターテインメントとして圧倒的な支持を集め、現在に至る流れを作ったことが大きいだろう。

肉フェスも、ビーフ、チキン、ラムと多彩。日本各地を眺めてみれば、年中なにがしかのフードフェスが開催されている。

こうした中、新たなフードフェスが立ち上がった。「ねぎフェス」。星野リゾートグループのリゾナーレ那須が主宰している。

いったいなぜ「ネギ」なのか。野菜のネギで集客できるものなのか。取材してみると意外な可能性が見えてきた。

いったいなぜ「ネギ」なのか?

ネギの産地といえば、千葉県、埼玉県、茨城県がトップ3。

深谷ねぎの埼玉県深谷市、下仁田ねぎの群馬県下仁田町、千葉県松戸市、宮城県角田市など、各産地はそれぞれに実は「ネギ祭り」を開催している。いずれの会場でもネギの丸々一本焼きが集客の目玉になっているのも特徴だ。

一方、リゾナーレ那須のある栃木県のネギ生産量は第9位。リゾナーレ那須は今回、「那須の白美人ねぎ」を生産しているJAなすの(大田原市)
から仕入れているが、その大田原市も40位程度と、ネギで集客するほどネギに強い地域とはいえない。

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