高速道路のICT化がもたらす未来と実用化の障壁 NEXCO東日本・中日本が実用化を目指す最新技術

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これらからの時期、積雪による通行止めや事故も増えるが、これらの被害軽減や予防、迅速な復旧もひとつの目的として高速道路のICT化が進められている(写真:写真AC)

ここ数年、ゲリラ豪雨などの局地的な大雨や台風による大きな被害が多発している。高速道路も例外ではなく、土砂崩れや地すべりなどにより、通行止めや事故を招く事例が増えている。また、北国などを通る高速道路では、冬季になると大雪の影響で、通行止めや本線内での立ち往生といった事象も増えてくるだろう。これら災害などからの復旧には、高速道路においても、人命はもちろん、物流などの影響も大きいため、可能な限り迅速な対応が求められるが、近年、ICTなどの先進技術を活用することで、より効率的でスピーディに行う動きが進んでいる。

IT関連の展示会「CEATEC 2022」(2022年10月17~21日・幕張メッセ)でも、中日本高速道路(以下、NEXCO中日本)と東日本高速道路(以下、NEXCO東日本)の両社が、現在取り組んでいる先進技術を活用した新たな試みを紹介していた。NEXCO中日本は、次世代技術を活用した高速道路保全マネジメント「i-MOVEMENT(アイムーブメント)」の一環として、AIなどを駆使した道路管制センターによる業務運用の事例を展示。NEXCO東日本では、自動運転の除雪車を活用する事例などを紹介していた。いずれも各社が現在開発中の先進技術で、高速道路に関連する課題解決に貢献するものだが、一方で実用化にはいくつかのハードルもあるという。

ここでは、災害対策や復旧などに焦点を絞り、NEXCO中日本とNEXCO東日本の新しい取り組みを紹介するとともに、現在の進捗状況や実用化への課題などについても触れる。

NEXCO中日本の取り組み

i-MOVEMENT
NEXCO中日本が実用化を目指しているi-MOVEMENTの概要(筆者撮影)

東名高速道路や中央高速道路など、日本における物流や移動の大動脈ともいえる路線を管理・運営しているのが、ご存じNEXCO中日本。その同社が今回展示したのが、現在実用化を目指しているi-MOVEMENTだ。

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