"東京捨てた"コンサル会社に起きた「驚きの変化」 川越→池袋→大宮と事務所を三転し見えたこと
交通の要衝である大宮は県内各地へアクセスしやすいです。新幹線を使えば栃木、群馬の主要都市は近い。ゆえにライバルを上回るコミュニケーションをとることができます。
埼玉、栃木、群馬の顧客との接近戦を展開した(コミュニケーションを深めていった)ことで、笹田社長は重要なことに気づきます。それは埼玉、栃木、群馬の従業員100人程度の中小企業の多くは人事部として必要な情報やノウハウが不足していることです。
昇給・昇格・賞与の人事制度、就業規則、教育制度といった制度の整備が遅れている。新卒を募集する自社のアピール方法や選考基準や方法などのノウハウが不足しています。一方のシンミドウは2008年から新卒採用に係わってきたことにより、成功事例、失敗事例を積み重ねました。
「脱東京宣言」で成長が加速
これらを体系化し、採用のコンサルティング業務を大宮移転の2012年から始めました。もともとコンサルタントとして創業した会社ですから、原点回帰です。段階的に採用コンサルの仕事がメインとなり、コンサル先に必要があれば求人サイトの広告枠を確保し、広告記事をつくることがサブとなり、事業の構成が変わっていきます。
そして、2016年、笹田社長は社内に「脱東京宣言」をします。東京・神奈川・千葉の顧客の仕事は原則として行わない。パート・アルバイト・中途の採用支援の仕事も原則として行わない。
埼玉以北の顧客の新卒採用コンサルの仕事に集中する。このときも社内に異論はありましたが説得します。大宮に移転した2012年の年商1億円が2016年には1億5000万円にまで成長していました。
この宣言により成長が加速し、2019年には年商2億6000万円に至ります。新卒採用コンサルに特化した会社は東京にはたくさんありますが、埼玉以北には少ない。それゆえ急成長したのです。
その後、東京の大学から埼玉以北の企業へのUターン就職支援サービスに取り組み、新分野へ進出中です。
シンミドウは、自社の規模や社長の得意な仕事の仕方を鑑み、東京の求人広告代理店から埼玉の人事採用コンサルタント会社になりました。当たり前のことですが、「自社が勝てる地域・顧客層・商品は何か」を考え、それを最大限に活かす戦略を追求していくことが経営者としての仕事なのです。
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