イーロン・マスクが他人の評価を意に介さない訳 2015~2016年、壮大な夢に挑み始めた頃の生声

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人類の文明の寿命は、単一惑星種のままでいるよりも多惑星種になったほうがずっと長くなる。今後も人類が単一惑星種のままでいたら、人為的な要因であれ、何か自然的な要因であれ、いずれ大量絶滅イベントに遭遇するだろう。
しかし、いま、地球の歴史上で初めて扉が開かれたんだ。そこから、生命をほかの惑星に送り出すことが可能だ。ここまで45億年という長い時間がかかったよ。
この扉はしばらくの間、開かれているかもしれない。そうであってほしいが、すぐに閉じてしまうかもしれない。可能なうちに、生命のマルチプラネット化を進めるのが賢明だと思う。
――アメリカ地球物理学連合秋季大会のプレジデンシャル・フォーラム 2015年12月15日

 

【2022年11月24日16時52分追記】翻訳の正確性を期すために上記引用の一部を初出から修正しました。

 

自分の財産を投じる覚悟がないなら、投資家に投資を求めてはならない。
このことを私は固く信じて生きてきた。他人の財産は、自分の財産よりも大事に扱うべきだと考えている。他人に投資を依頼し、自らは投資すべきでないという考え方は、私にはどうしても正しいと思えない。(中略)友人や投資家が損失を被るくらいなら、自分が損失を被るほうがましだ。
――2016年テスラ年次株主総会 2016年5月31日

「常に正しいことをしよう」と決断してきた

これまでテスラはさまざまな決断をしてきた。「常に正しいことをしよう」という信念に基づいて下した決断だ。この信念を本当に大切にしている。
間違いを犯すとき、その理由は単に私たちがばかか、間抜けか、そんなところだろう。でも、常に正しい動機が出発点になっている。私たちは自分の信じることを口にする。自分でも妄想としか思えない時もあるが。
――2016年テスラ年次株主総会 2016年5月31日

イーロン・マスクの生声 本人自らの発言だからこそ見える真実
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これまでの人生において、子どもほど自分を幸せにしてくれたものはないよ。ただ、子どもは自分の世界に入ってしまうことが多い。父親と何時間もずっとおしゃべりしたいとは思わない。だから、子どもたちが好きな時に話しかけられるように、自分は同じ部屋にいる。それでもメールの処理や何らかの仕事はできるし、子どもたちが何か話をしたくなったらいつでも相手になれる。
――コード・カンファレンス 2016年6月1日

 

人類初の火星への旅は、大きな危険を伴うことになるだろう。命を落とすリスクがかなりある。こればかりはどうにもならない。それから、子どもを参加させるのはお勧めしない。「あなたは死ぬ準備ができているか?」と問われているようなものだからね。もし死ぬ準備ができているなら、あなたは候補者の1人だ。
――国際宇宙会議 2016年9月27日

ジェシカ・イースト 編集者・ライター

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Jessica Easto

テネシー大学でジャーナリズムの学位を、南イリノイ大学でクリエイティブライティングのMFAを取得。

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