話が上手な人は「身体」の使い方をわかっている 信頼感を得られる「ジェスチャー」はコツがある

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プレゼンテーションをする男性
リーダーにとってマネジメントすべき対象である「表現」。今回は「身体マネジメント」の具体的なスキルについて解説します(写真:mits/PIXTA)
リーダーにいちばん必要な力は、言葉を使って人を動かす力です。たとえカリスマ性や自信がなくても、「リーダーの話し方」を習得することはできます。古今東西の優れたリーダーたちが実践している「秘伝のテクニック」とは?
NHKでキャスターとして活躍しながら大学院でスピーチ研究に取り組み、博士号を取得後、経営者や政治家などトップリーダーのトレーニングを行っている矢野香氏の新著『最強リーダーの「話す力」』より一部抜粋し再構成のうえお届けします。
リーダーにとって「どう話すか」「何を話すか」という「表現」はマネジメントすべき対象です。表現マネジメントは、相手の視覚に訴える「身体マネジメント」「外見マネジメント」、そして聴覚に訴える「音声マネジメント」に大きく3つに分けられます。本稿では、「身体マネジメント」の具体的なスキルについて解説します。

最強リーダーは自分の「表現」をマネジメントする

【身体マネジメント1】身体の動きを止める

まずは、「身体マネジメント」です。つまり、聞き手から自分がどう見えているかを、自らの身体を使った表現でコントロールする方法です。信頼感を印象づけるために、まずは試していただきたいのは、動きを止めた状態をつくることです。

右手を頭上に振りかざしながら熱弁していた講演家が、重要なメッセージを述べる前に、ピタッと一度手の動きを止める。

経営方針発表会でステージ上を右に左に歩きながら話していたCEOが、中央に来たときにくるりと正面に向きなおって動きを止め、その場で聞き手に向かって語りかける。

いずれも美しい緊張を生みます。動いていたものが止まる、あるいは動いているはずのものが止まっている状態は、信頼感を際立たせるのです。

次ページ信頼感は「止め」から生まれる
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