これらの人たちは、両国の政府間の関係が冷え込んでも、ほとんど影響を受けない。
だからこそ、両国の政治家や歴史学者、市民運動家が何十年かけても成し遂げられなかった「海を越えた好意の醸成」を、過去の文脈をよくも悪くも無視して実現している。
もちろん、「もめ事に触らないようにしているだけで、浅い関係にすぎない」という批判をする人がいるのは承知している。
しかし「偏見」と「憎悪」をあおっているだけの人々に比べれば、どちらが建設的かは言うまでもない。
日本と韓国を「ムラサキ」する
この新世代の新しい軸での「愛情ある交流」にこそ、日本と韓国を「ムラサキ」する(「相手を信じてお互いに長く愛し合おう」という意味のBTSのメンバーであるVが生み出した造語)、「ブルーオーシャン」ならぬ「パープルオーシャン」が広がっているのであろう。
このZ世代の若者には、「他国のメディアに触れていると、その文化圏に対する排外主義に扇動されにくく、それらの文化に寛容になる」という、旧東ドイツを対象にした研究での示唆と同様の効果が期待できるであろう。
私は、日韓議連の予算などをカットして、「アーミー」同士の交流や、女子高生交流事業に予算を組み替えることを本気で提案したいと、強く思う次第である。
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