みなさんは、「勉強しなさい！」と親から言われたことはありますか？ あるいは、親御さんの立場からお子さんに対して「勉強しなさい！」と言ったことはありますか？（撮影：尾形文繁）
「東大に入学して、驚きました。まわりの東大生たちは、勉強にかぎらず、語学、プログラミング、スポーツ、芸術など、いろいろな分野でやたらと上達が速いんです」
そう語るのが、2浪、偏差値35から奇跡の東大合格を果たした西岡壱誠氏。でもそれは、彼らに「才能がある」ということではないといいます。
「100人以上の東大生に勉強法を聞いて、確信しました。彼らが優れているのは『才能』ではなく、『独学の方法』です。その方法を使えば、誰でも、どんなことでも圧倒的に上達できるようになる。実際、もともと偏差値35だった僕自身も、その方法で東大に受かりました」
そんな独学の方法を解説した40万部突破シリーズの新刊『「学ぶ力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大独学』が刊行されました。ここでは、著者の西岡さんが浪人時代、母親に怒られた「意外な理由」を紹介してもらいます。
東大生の親は「勉強しなさい！」とは言わない？
みなさんは、「勉強しなさい！」と親から言われたことはありますか？ あるいは、親御さんの立場からお子さんに対して「勉強しなさい！」と言ったことはありますか？
『「学ぶ力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大独学』（東洋経済新報社）。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします
おそらく大抵の人が、親から「勉強しなさい！」と言われたことがあると思います。親御さんなら毎日のように「勉強しなさい！」と言っているという人も多いでしょう。
宿題をやらずにゲームばかりやっているとき、テストが近付いているのにYouTubeやTikTokばかり見ているとき、テストで悪い点を取った後……さまざまなタイミングで、親御さんは「勉強しなさい！」と言うと思います。
ところで、みなさんはこんな話を聞いたことはありますか？
「東大生の親は、子どもに『勉強しなさい！』と言わない」
これはけっこう前から言われていることなのですが、これ、実際にそうなのです。僕たちが現役東大生にアンケートで調べたところ、実に約65%（102人中66人）の東大生が、「勉強しなさい！」と言われたことがないと答えています。
だから、親御さんは実は、「勉強しなさい！」と言わないほうがいいのです。「勉強しなさい！」と言われても勉強する気になれないから、言っても意味はないのです。むしろ自分から積極的に、主体的に「勉強しなきゃ」と考えられるようになるまで待ったほうがいいのです。
……しかし、そんなことを言ったって、おそらく9割の親御さんは納得できないと思います。
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