大人が学生時代と同じ勉強法では結果が出ない訳 学び直したい社会人が失敗しがちな脳の使い方

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
(イラスト:うのき)
大人の学び直しがブームだ。学ぶことを楽しいと思えるようになった半面、身につけたい知識が昔のようなスピードで脳に定着しないことにモヤモヤしている人も少なくないはずだ。『一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方』を上梓した脳内科医の加藤俊徳氏は「大人には大人の脳にあった勉強法がある。学生時代と同じ勉強をしていても結果が出ないのは当たり前」と言う。大人脳に合った脳の使い方と勉強法を解説する。

学生時代の脳と大人の脳は仕組みが変わっている

大人になってから、資格取得や昇級試験、語学の勉強など仕事で必要にかられて勉強を始めた人もいるでしょう。しかし、いざ学生時代と同じように勉強を始めてみたら、大人になった今の物覚えの悪さに愕然とし、つい「年齢のせい」にしていないでしょうか。

「学生時代は丸暗記が得意だったのに、大人になった今、同じように勉強しても何も頭に入ってこない」状態の自分にがっかりしている人も少なくないはずです。「物覚えが悪くなったなぁ。トシだから仕方ないか」もし、そう言い訳をして、学生時代と全く同じやり方で勉強しているなら、本当にもったいないことをしています。

高校生くらいまでの自分と大人になってからの自分では、脳の働き方がガラリと変わっています。残念ながら、大人になってから、学生時代の勉強法をなぞるように勉強をしても、費やした時間に比例する効果は得られません。もしかしたら、成績がよかった人のほうが、「昔はこのやり方でテスト勉強をこなせていたのに、今はどうしてそれができないんだ?」と大人になってからの勉強法につまずいているかもしれません。

たとえば、学生時代に教科書や参考書の大事な箇所に付箋を貼ったり、暗記したい箇所にマーカーで線をひいたりしていたと思いますが、大人になった今も同じ勉強法をしていないでしょうか。

残念なことに、付箋やマーカーをひく勉強法は、学生時代の脳には効果的だったのですが、大人の脳にはほとんど意味をなさないのです。

今、30代を過ぎているならば、過去の栄光はいったん傍に置き、大人になった今の自分の脳に合う勉強法に切り替えていく必要があります。

次ページ大人脳の取り扱い説明書
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事