志望理由聞く面接官こそ働く意味を答えられるか 就活で面接する先輩社員も仕事で悩んでいる

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学生への問いかけを面接官自身は答えられるか(写真:metamorworks/PIXTA)
日々、半自動的に目の前の仕事をこなしているうちに、働く目的を見失っていることはないでしょうか。熱意をもてない仕事にどのように向き合えばよいのか、『その働き方、あと何年できますか?(木暮太一著)』より一部抜粋・編集のうえお届けします。

「収入」が働く目的という若者が8割以上

「あなたはなぜ、うちの会社を志望したのですか?」

就活の面接で毎度聞かれる質問です。それだけ企業は「この会社に入る意味と目的」を知りたいのでしょう。もちろんこれも大事なことだと思います。ですが、あなたが面接官(先輩社会人)として学生にこの質問をするのであれば、あなたにも答えていただかなければいけません。

「あなたは、その会社の仕事を通じて、何を前進させたのですか?」

「あなたは、これまで働くということを通じて、自分の何を達成しましたか?」

この問いに対して、自分がこれまで担当した業務内容の説明をしても意味はありません。あなたがその会社の一員として、その仕事を通じて社会にどのような価値を提供したのか、世の中にどう貢献したのか、なぜその仕事が必要なのかを答えなければいけません。また、その仕事を通じて、自分の生活もより充実させていなければいけません。

かく言うぼくも、かつてサラリーマンだったときは、満足な答えは出せませんでした。なぜ仕事をするのかと聞かれると、「やらなければいけないから」という答えが真っ先に出てきてしまいます。自分が何のために毎日会社に行って、毎日「仕事」をしているのか自分でも説明できませんでした。

さらに、その仕事は「本当にやらなければいけないものか」もちゃんと考えていませんでした。「これはやらなければいけない、なぜなら上司から言われたから。なぜなら、ずっとこのやり方でやっているから。なぜなら、そういうものだから」。そんな説明しかできませんでした。

ぼくらは毎日仕事をします。それは何のためかと聞かれたら、多くの方は「給料をもらうため」と答えるでしょう。実際、2017年度に実施された16歳から29歳までの男女1万人への内閣府の調査(就労等に関する若者の意識調査)では、実に84.6%の人が仕事をする目的を「収入を得るため」と回答しています。もちろんそれも大事なことですが、給料をもらうためだけに働いているのだとしたら、毎月の給料以外何も手に入れられなくても文句は言えなくなります。

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