和田秀樹「高齢者はお金に過度な心配が不要な訳」 人生に潤いを与えるようにお金を使っていく

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高齢者はお金とどのように向き合えばいいのか(写真:polkadot/PIXTA)
「人生100年時代」といわれる中、シニア世代に入ってからも前向きに人生を楽しむには何が重要なのでしょうか。高齢者専門の精神科医として6000人以上の患者を診てきた和田秀樹さんの著書『80代から認知症はフツー ボケを明るく生きる』から一部抜粋してお届けします。

人は何歳から老人になるのか

「人生100年」といわれて久しくなりました。人は何歳から「年寄り」あるいは「老人」となるのか、よくわからなくなってきています。70歳を過ぎても元気に仕事をしている人や、80歳を過ぎても毎日を健康で楽しく過ごしている人はたくさんいます。80歳を過ぎて現役バリバリという人も珍しくなくなりました。

お金に余裕がある人も多いようです。現役時代、日本の経済が今よりも強かったからです。お金と体力があるのなら、「老いては子に従え」と思う必要はありません。もっと自分らしく自由に生きてもいいのではないでしょうか。高齢になったら、意欲的に物事を考えて積極的に行動することを私は強くおすすめします。そのように生きたほうが老化のスピードを遅くすることもできます。何よりQOL(人生の質)も上がるでしょう。

あなたも50歳を過ぎたら、自分の好きなことをやりましょう。やりたいことをやると、毎日が充実します。60歳を過ぎたら、もっとやりたいことをやればいい。きっと、楽しいと思える日々が多くなり、周りから「顔つきがやさしくなった」といわれることでしょう。70歳を過ぎたら、楽しい日々を謳歌しましょう。きっと、「いつも機嫌がいいね」といわれることでしょう。

80歳を過ぎたら、残存能力を最大限に活用しながらさらにやりたいことを続けましょう。きっと、「いつもお元気ですね」と言われるでしょう。90歳を過ぎて、たとえ認知症になっても、やりたいことをやればいいのです。老人になっても楽しく生きることは十分に可能です。

年をとったからといって守りの姿勢で生きる必要はありません。そのような生き方は、気力も体力も時間もたっぷりある今の高齢者には不向きだと思います。また、そのような生き方をすると、結果的に健康でいられる年数を縮めてしまいます。もっと積極的に生きましょう。それが、人生の終盤における介護の期間を短くして家族の負担を軽くし、社会の負担も軽くすることになるのです。

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