習近平政権の「2期10年」の功罪、そして「3期目」の行方をどう見たらよいのか。4人の中国ウォッチャーが鋭く分析。

政権の前半は及第点。後半は、経済統制の強化や過剰なナショナリズムに厳しいコメント。(写真:taa / PIXTA)
個人独裁を確立 毛沢東時代に似る

(注)習近平政権2期10年に対する4分野の評価を5段階で点数化(5点が最大、1点が最小)
全体的に辛めの点数だが、「1」が一つもないのは、習近平体制の成果が前半は良好だったからだ。総書記に就任した2012年、中国は難題だらけだった。環境破壊や食品汚染、そして幹部の汚職などで、庶民は共産党に多くの不満を抱いていた。同年9月には尖閣反日暴動でナショナリズムが爆発。政権が世論に縛られる状況だった。
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