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「中国外し」で混乱深めるアメリカのEV政策の行方 「インフレ抑制法」で揺れる日系自動車メーカー

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現行車種の7割が税控除の対象外。「中国外し」も高難度だ。

充電中のテスラ社の電気自動車
EV推進派のバイデン大統領だが、短期的にEV支援は弱まりそうだ(写真:Roger Kisby/The New York Times)

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今年8月、アメリカで成立したある法律が自動車業界を揺さぶっている。

「インフレ抑制法(IRA)」。バイデン大統領の看板政策である気候変動対策を中心に4990億ドルの歳出を行う一方、7380億ドルの歳入を図り景気の過熱を抑えるインフレ対策をうたう法律だ。

同法には電気自動車(EV)の購入に伴う税額控除、つまりEVの普及促進策が含まれるが、自動車業界にとって問題なのが「IRAによるEV税額控除は対象が大幅に縮小してしまう」(アーサー・ディ・リトル〈ADL〉ジャパンの岡田雅司プリンシパル)ことだ。

「北米産化」と「中国除外」

IRAでは、EVの購入者に対して最大7500ドルの税額控除を設けている。この金額自体はこれまでと同じだが、今回定められた要件が厳しすぎるのだ。大ざっぱに言えば、EVの車両と電池について「北米産化」と「中国除外」を求めているからだ。

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