横領問題発覚のバド協会が調査後も"沈黙"のなぜ 一連の対応について、疑問や苦言を呈する声

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日本バドミントン協会銭谷欽治専務理事(写真:日刊スポーツ)

元職員による横領を公表しなかったことが問題化している日本バドミントン協会が、相変わらず“沈黙”を続けている。

約680万円の私的流用などを調査した第三者委員会の報告書は、先月13日に日本協会に届いた。関係者によると、協会幹部が隠蔽(いんぺい)を主導したことが認められたとされる。通常なら調査終了後は速やかに、第三者委が同席しての会見が開かれる。同協会は税の優遇を受ける公益財団法人で、運営の透明性はなおさら不可欠であるはずだ。しかし報告書を受理して1カ月が経過しようとしても、調査内容の公表や説明について先送り状況が続く。このまま公表されない可能性もある。

「報告書をまとめる担当者が体調不良」

その第三者委による調査報告を受けて先月22日に臨時理事会が開催され、関与した関係者の処分などが決まった。詳細について協会側は明かさず、決議された内容の説明については「協会がまとめた最終報告書を、日本オリンピック委員会(JOC)に提出後」と繰り返した。このときの報道対応では銭谷欽治専務理事や丹藤勇一事務局長が不在。代わって対応した協会スタッフはその後、今月10日付で日本協会を退職した。

協会側は当初、9月いっぱいをめどにJOCに最終報告書を渡す意向を示した。しかし結局は10月にずれ込み、提出されたのは今月4日。その前日に丹藤事務局長は日刊スポーツなどの取材に「報告書をまとめる担当者が体調不良」と、書類の完成が遅れている理由を説明した。

関与者への処分内容などをまとめた書類がJOCに提出されて1週間が経過。その内容についても、協会はまだ明らかにしていない。関係者によれば、最も重い処分でも一部幹部への「厳重注意」にとどまる見込み。処分対象となる関根義雄会長が自ら処分案を提案したとも漏れ伝わる。

日本協会の一連の対応について、疑問や苦言を呈する声が相次ぐ。広島県協会理事長で日本協会評議員も務める青木義和氏は、横領された金銭は選手ら登録会員から徴収されたものであり、税金でまかなわれる国庫補助事業でもあると指摘する。「会員だけでなく、全国民に対する責任を日本協会は負っている。丁寧な説明がなされるべき」。6月の評議員会では中国地区の各県協会長から日本協会へ意見書を出したが、納得できる対応はなかったと嘆く。

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