スバル「2拠点生活」に込めた未来へのメッセージ 産業の大変革期に求められる「スバルらしさ」

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スバル「フォレスター SPORT」でのキャンプの様子(筆者撮影)

「とある里山」で、朝をむかえた。スバル「フォレスター SPORT」を支えにして張ったカーサイドテントの中で午前5時過ぎに目を覚まし、テントの外に出ると、房総の山間部の空気が実にやさしい。

前夜はこの広い敷地にポツンと1人っきりで過ごしたが、こちらのお宅の愛犬、柴犬の大山松五郎(オス満5歳)が近くで見守ってくれているという安心感から、ぐっすり休むことができた。

この「とある里山」は、スバルが2022年9月15日に新型「CROSSTREK」をオンラインでワールドプレミアした際、スバルの中村知美社長がプレゼンテーションした、その場である。

午前8時過ぎには、体験会のベース基地である地域イベント拠点「Hangar eight(ハンガーエイト)」(千葉県鴨川市金束)に向かった__。

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今回、スバル主催の「SUBARU×里山life体験会」に参加した。

体験の一環として筆者は“とある里山”でソロキャンプをしてみたわけだが、体験の目玉は鴨川の環境に惚れ込んで移住した、または2拠点生活を送っている4家族の生活に触れることにある。

体験会初日の夜は、4家族の代表者それぞれが自身のバックグラウンドを紹介し「なぜ、この地を選んだのか」「具体的にどのような生活をしているのか」についてトークショー形式でプレゼンテーションを実施。体験会2日目に、実際に4家族のお宅を順に巡るという流れである。

移動には「アウトバック」や「レヴォーグ」などの最新スバル車を使うが、今回の体験会の主役はクルマではなく、あくまでも鴨川で暮らす人々だ。

2拠点生活を楽しむ人たちの実像

訪問した順に紹介すると、最初は藤井照久さん(1956年生まれ)だ。

アルペンスキー選手を経てヤマハでスキー開発に携わり、本田技術研究所に転じてロボットや飛行機関連の基礎研究、そして第2期F1の開発予算業務を担当。その後、独立してフランス・ルノー関連のレースや、自動車部品の輸入、開発などを手がけた。鴨川市には、2016年に移住。約6000坪の土地を取得して、奥さんと犬、猫、ヤギと暮らしている。

藤井照久さん(筆者撮影)

藤井さんは、敷地内の景観を損ねることを懸念して、住居専用の建屋を持っていない。お洒落なガレージで希少価値のあるフランス車を管理したり、絶景を満喫できる浴室がある日本建築のゲストハウスに友人らを招いたりしている。

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