「レヴォーグ」や「WRX」がモデルチェンジしたときから、次は「XV」の新型が遠くないうちに出ることは予測できていた。しかし、「インプレッサXV」と呼ばれていた時代から、10年以上にわたって使われてきたXVの名を変更するとは、サプライズであった。
新たに名乗る名称はスバル「CROSSTREK:クロストレック」。これまでも北米市場を中心にグローバルで使われてきた名称に改められ、9月15日に世界初公開されたのだ。
グローバルネームへの統一は、トヨタ「ヴィッツ」が「ヤリス」となったことは記憶に新しいところだが、スバルとしては「レガシィランカスター」が「アウトバック」となって以来、19年ぶりのことである。
XVはスバルSUVシリーズのエントリーモデルであり、人気車種として定着していただけに、意外な名称変更だ。なお、クロストレックとは「CROSSOVER」「TREKKING」からなるネーミングである。
レヴォーグやWRXと同じ新世代プラットフォームに
新たにクロストレックと命名された新型クロスオーバーSUVは、まごうことなきXVの新型だ。5ドアハッチバックをベースに車高をアップし、SUVらしい黒い樹脂製のオーバーフェンダーやクラッディングパネルを装着する。
基本的な造形やスタイリングは従来のXVと似ているが、さらにシャープになったLEDヘッドライトや大型化されたフロントグリル、より立体感になったフェンダーが新しい。これまでのXVに古さを感じることはなかったが、ひと目で新世代だとわかるデザインだ。
ちなみに、リヤゲート下部のトリムやサイドシルプレートをよく見ると、山をモチーフとしたテクスチャーが採用されていることがわかる。デザイン性に加え、滑り止めやキズの防止という実用性も加味した仕上げだ。
クルマとしての成り立ちはこれまでと同じで、レヴォーグやWRXなどと共通のプラットフォームを採用する。つまり、フルインナーフレーム構造を採用したSGP(スバルグローバルプラットフォーム)だ。フルインナーフレーム構造とは、ボディ全体の骨格部材を強固に組み立ててから外板パネルを溶接する構造で、ボディの高剛性化と軽量化を図るもの。
ボディサイズは4480mm×1800m×1580mmで、従来のXV(4485 mm×1800 mm×1550 mm)とほぼ同寸だ。インテリアの形状は、プラットフォームを共用するレヴォーグやWRXと共通で、シートにシルバーステッチを施すなどして、“SUV化”を図っている。
11.6インチの縦型センターインフォメーションディスプレイも、レヴォーグやWRXから踏襲。スマートフォンとの連携機能も搭載される。
パワートレインは、スバルのメカニズムの代名詞でもある水平対向「BOXER」エンジン+シンメトリカルAWDを採用する。
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