「地球と月」が実は似ているロマンティックな理由 太陽系の惑星同士は「衝突」を繰り返してきた
夜空に輝く月。私たちが思わず目を奪われるのは、その美しさばかりでないのかもしれない……その意外な理由とは? 身近な太陽系を軸に、ホーキング博士に師事した宇宙論研究者が、ロマンあふれる宇宙の魅力の一端を紹介する(本記事は『面白くて眠れなくなる宇宙』からの抜粋です)。
海王星と天王星の位置変化
どってんかいめい……で有名な惑星の太陽からの順。てん・かい・めいは、もちろん天王星と海王星、そして冥王星のこと。
しかし、古代の初期太陽系では、この順番も逆でした。さらにいうと、土星と木星の位置もだいぶ外にあり、どうやら初期の太陽系では軌道が内側や外側に大きくずれるといった現象がわりと頻繁にあったようです。
今のように1周する時間=公転年が常に同じであるという安定した状況になるまでに多くの惑星は、惑星同士で衝突を繰り返していたということです。こういった時期を、原始太陽系の歴史では、「重爆撃期」といいます。
なんか戦争中のような表現ですが。ここらへんはまだまだ研究未解明であり、今後の進展が期待されます。その1つが小惑星「リュウグウ」のような小天体のサンプルをとってくるという、日本の天体プロジェクトです。
これは小惑星探査機「はやぶさ2」などで話題になりました。世界に誇れる、日本の器用さが際立った職人芸のようなプロジェクトであり、現在、宇宙探査では唯一無二の技術になりつつあります。
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