さやかさんは、「家柄自慢」をしたつもりはないと思います。でも、立場が違えば、ただ事実を語っただけで自慢と取られます。だって、プロポーション抜群の人が自分のサイズを、太っている人の前でただ語るだけでも、自慢していると思われるでしょう。
体型にコンプレックスを感じている人の前で、どうしてもサイズを語らないといけない特別な事情がない限り、それは自慢だと取られます。
「子どもを愛さない親なんているわけない、A子の思い込みだ」という言葉は覚えていますか? そんな言葉を言った記憶がない、と書かれてないということは、言ったということでしょうか。
残念ながら、子どもを愛さない親はたくさんいます。『ほがらか人生相談』にも、そういう親の問題は多く寄せられます。親だから子どもを愛して当然というのは誤解です。
もし、「独りよがりのアドバイス」というものがあるとすると、それは、相手の事情を想像しないまま、自分のあたり前だけを前提にするアドバイスのことです。
さて、さやかさん。
ここまでの文章を読んで、「A子は、私が『どうしたの?』と聞いたら、いろいろと話してくれた、とても嫌がっているようには見えなかった」と、思ったでしょうか。
内心、嫌だと思いながら、それでも相手に頼って話してしまうことはあります。
留学時代の苦い体験
僕は、39歳でロンドンの演劇学校に留学した時、「英語の戦場」で本当に苦しい思いをしました。
授業中より、休み時間が地獄でした。20歳前後の若者の口語で早口の英語は、大部分がわかりませんでした。それでも、留学して半年ぐらいはなんとか食らいつこうとがんばりました。最初は、クラスメイトも気を遣って、ゆっくり言ったり、簡単な言い方をしたり、繰り返したりしてくれましたが、やがて、かまわなくなりました。
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