さやかさん。混乱していますね。確かに、よかれと思ってやってきたことがうまく届かない時は悲しいですね。
人のことを思い、良い人生を送ってほしいと、さやかさんは思っているんですよね。とても優しい人だと思います。
でも、よかれと思ってアドバイスすることは簡単なことではない、ということを言いますね。うまく、この意味がさやかさんに伝わるといいのですが。
まず、さやかさんは「人の相談にはどう乗るべきだったのでしょうか」と書いていますが、高校時代から最近まで、相談は、いつもA子さんから来ましたか? それとも、A子さんが苦しそうだから、さやかさんの方から「どうしたの? 何があったの?」と話しかけましたか?
どっちのほうが多かったですか?
A子さんが「さやか、相談に乗ってくれない?」と言って話しかけてきた回数と、「A子、どうしたの? なんでも聞くよ」とA子さんに話しかけた回数、どっちが多かったですか?
ひょっとしたら、さやかさんの方から「どうしたの? 何があったの?」と話しかけた回数のほうが多かったんじゃないでしょうか。
それがなにか問題なのと思いましたか? 僕は、それはとても重要な問題だと思っているのです。
もちろん、さやかさんは、A子さんの状態を心配して声をかけたんですよね。顔色が悪かったり、悲しそうだったりしたら、何があったか、自分に何ができるか知りたくなりますからね。
相手の悩みにこちらから踏み込まない
でもね、悩みごとについて、自分から事情を説明しようと思うことと、周りから説明を促されて話すことは、大きく違います。
僕は、今、たまたま人生相談のアドバイスをしていますが、日常からこんなことをしているのではありません。
誰かと一緒に飲みに行って「何か相談ある?」なんてことは絶対に言いません。そんな人はうっとうしいじゃないですか。相手の顔色があんまり悪かったら、「どうしたの?」とは聞きますが、相手が何も語りたくないようなら、そこでやめます。それ以上は踏み込みません。たとえ、どんなに親しい友人でも、です。
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