「絵に描いた餅」になりがちな企業の非常時対応、首都圏は天災人災に備えているか【震災関連】

「絵に描いた餅」になりがちな企業の非常時対応、首都圏は天災人災に備えているか【震災関連】

巨大地震の発生によって、企業の事業継続計画(BCP、ビジネス・コンティニュー・プラン)の実効性が問われている。BCPは地震、テロなど不測の事態が発生した状況下でも、企業、官公庁などがその業務を遂行し続けることができるようにするための非常時対応計画だ。小泉純一郎政権下において、「首都直下型地震」を想定し議論され、企業の間で導入の動きが高まった。

しかし、今回、東京電力による福島第一原子力発電所や電鉄会社の運行計画などをみる限り、BCPの専門家からは同計画の実効力を不安視する指摘も出てきている。もちろん、「想定外」の大地震だったことは事実だが、その一方では「想定外」ということで終わらせると、将来に禍根を残しかねない部分もある。

第一に問題として挙げられているのは、多くが臨海地域に設置されている発電所の自家発電装置だという。電力会社に限らず、わが国のほとんどの企業は停電となった場合の非常用の自家発電設備を地下、もしくは地上に設置している。これは、自家発電装置の重量の関係もあるが、今回のような津波のような甚大な水被害に直面した際には、自家発電が機能しないということになりかねないリスクが高い。

ちなみに、アメリカの企業や官公庁のなかには、ハリケーンなどの発生に備えた自家発電増装置をビルの上層階に設置しているという水害対応も取っている。

また、電鉄会社のなかには、電車の運行については自家発電の対応を整えているものの、踏み切りなどの施設の稼動は売電のみに依存しているところもあると言う。これは、停電発生と言う非常時でも安全な運行計画を立案し実行することは心もとない。

一方、今回の地震では東北地方のような甚大な被害はなかったにもかかわらず、首都圏でも混乱が際立っている。かりに、小泉政権下で対応が議論されたような首都直下型地震が発生したら、混乱は今回の比ではない。

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