実は危ない?あの「酸素」の知られざる怖い性質 学校では教えてくれない「ヤバい物質・現象の話」3選

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●酸素が多いと燃えやすい

1967年、アメリカのアポロ1号宇宙船が地上でのテスト中に燃えて、宇宙飛行士3人全員が亡くなりました。アポロ宇宙船の中の酸素はとても高い濃度であったため、電気の配線から出た火が勢いを増したとされています。

このように、酸素が多いということはとても危険なことでもあるのです。人間には絶対に必要な酸素ですが、その扱いには注意が必要なのです。

●酸素はもともと猛毒だった

太古の地球では生物にとって酸素は猛毒でした。35億年前まで地球の大気にはそもそも酸素は存在しておらず、生物たちも酸素を使わない呼吸をしていました。

しかしその後、光合成によって酸素を作り出す生物(シアノバクテリアラン藻)が誕生したことで、猛毒の酸素が地上にばらまかれ、たくさんの生物たちが死んでしまったのです。

②なぜ爆薬は一瞬で爆発するのか?

●一瞬で燃えつきる

木や炭は火をつけても燃えるだけなのに、爆薬はなぜ爆発するのでしょうか。

炭に火をつけると、熱やガスを出しながらゆっくりと燃えます。ところが爆薬は、火をつけると一瞬ですべてが燃えつきるのです。そのため、炭が何時間も燃えることで出す熱やガスを、爆薬は一瞬のうちに出してしまいます。

一瞬で燃えつきるこの現象を、爆発と呼んでいるのです。

●なぜ一瞬で燃えるのか

ではなぜ爆薬は一瞬で燃えつきるのでしょうか。

ふつうはものが燃えるときには空気中の酸素が必要です。そのため、火をつけると空気に触れているものの表面から少しずつ燃えていきます。

しかし、爆薬は爆発するのに酸素が必要ない構造になっています。このため、爆薬に火をつけると、表面だけでなくその内部も同時にすべて燃えてしまうのです。

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