スマホ依存は、本人に依存症になっている自覚が乏しいです。自覚しないと対策もしないため、脳の疲れがどんどん悪化して「脳過労」となります。脳過労とは脳の使いすぎによって脳の機能が低下した状態のことです。
本来、聡明な方であっても脳過労の状態になると、依存症から逃げ出すことが困難になります。脳過労では、行動を柔軟に変えていく前頭葉の働きが低下するためです。
スマホ依存で脳過労となり、心身の不調も現れる
スマホ依存になると脳過労になると述べました。この脳過労を改善するには仕事や家事から解放される「ひととき」の活用がとても有効なのですが、現代人はこれがうまくできません。例えば、人工的な情報を遮断して四季の移り変わりを感じる。自然のなかに身を置き、一息つく。脳はそういうぼんやりとした状態でリフレッシュされ、疲れが癒やされます。
ところが、脳を休めることができる暇なときにも、多くの人がスマホなどで「ネットサーフィン」をしています。これが悪影響を及ぼします。ラインやゲームアプリ、インターネット情報などをなんとなく閲覧するなどといった「だらだらスマホ」は、情報量がとてつもなく巨大です。
リラックスしてスマホを操作しているつもりでも、脳には多大な負担がかかっています。スマホを長時間使用し続ければ、脳のセロトニンが枯渇して、やがては脳過労の状態が増悪してしまうでしょう。
脳過労の状態が増悪すると、多様な心身の不調を引き起こします。上の図をご覧いただければわかるとおり、それらは頭痛や身体の痛みなど症状が多岐にわたっています。
そのため、一般の病院では脳過労が原因であることを見過ごしてしまうことも少なくなく、長期的に症状に悩まされている患者さんもよくいらっしゃいます。
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