だらだらスマホ触る人ほど「脳が疲れる」驚きの訳 スマホ依存かどうか調べるチェックリスト

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気づかないうちにスマホ依存になっているかもしれません(写真:Pangaea/PIXTA)
「スマホを肌身離さず持っていなければ落ち着かない」「暇な時間があるとスマホをつい触ってしまう」「SNSを確認するだけのつもりが、気づいたら数時間もスマホを操作していた」。これらにもし思い当たる節があるなら、気づかないうちに「スマホ依存」になっているかもしれません。
スマホ依存はさまざまな心身の不調の原因となります。日本認知症学会専門医・指導医であり、多くのスマホ依存症の人を改善に導いてきた『スマホ脳の処方箋』の著者・奥村歩氏が、スマホ依存の仕組みと引き起こされる心身の不調について詳しく解説します。

スマホ依存の危険は薬物レベル?

現在、スマホ=「プチ麻薬」といっていいほどスマホ依存が深刻な問題になっています。「そんな大袈裟な!」と思われるかもしれませんが、最近の医療現場では、スマホはお酒やたばこ、薬物と同じ危険な「依存性物質」と認定されています。

依存症を引き起こす依存性物質には次の共通した特徴があるのですが、スマホはこの①〜⑤の依存性物質の特徴をバランスよく満たしています。

①気持ちよさをもたらす
②飽きない
③無限性
④確実・手軽
⑤一見すると安全

脳は依存性物質に対して飽き性なため、同じ刺激では次第にドーパミンの分泌が減少します。そのため、依存症の人はさらに強い刺激を求める傾向にあります。

例えばアルコール依存症では、初めは缶ビール1本で気持ちよく酔っぱらうことができていたのに、それがビールを2本、3本、さらにウイスキーなどより度数の強いお酒に手を出すようになります。このように摂取する依存性物質の量や質がエスカレートしていくのが依存症の怖さです。

スマホはその点で特筆すべきものがあります。SNSやウェブサイトでは、視聴者が飽きないように、毎日、刺激が強いコンテンツを無料で配信し続けます。膨大な情報が次から次へと脳へ流れていき脳のエネルギーを消耗させるのです。

さらに他の依存性物質と違って、人に迷惑をかけない点もポイントです。これが⑤にあたり、例えば地下鉄では多くの人がスマホを触って移動しています。電車のなかでたばこを吸ったり、お酒を飲んだりすれば非難の視線を浴びますが、スマホを利用しても白い目を向けられることはほぼありません。

スマホは他の依存性物質と同様に危険な一面があるのに安全そうに見える。だからかなり問題なのです。

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